3月も中旬。
卒園・卒業の季節となりました。
娘の就学を控えた年の春を思い出して、親子で励まされた数冊の本をご紹介したいと思います。
引っ込み思案な娘を優しく見守るお母さん
1冊目は『こんにちはといってごらん』
◆『こんにちはといってごらん』
作:マジョリー・W・シャーマット
絵:リリアン・ホーバン
訳:さがの やよい
童話館出版(2012年)
社交的な両親を持つ、恥ずかしがり屋のねずみの女の子、バネッサ。
ひとりぼっちでいることがさびしいと感じたバネッサは、学校でお友だちを作ろうと思いました。
そこでお母さんが教えてくれた言葉、「こんにちは」を言ってみることにしましたが、どうもうまくいきません。
そんなある日…
というお話です。
引っ込み思案な子どもの「背中を押す」というより、「遠すぎない距離で見守る」…という表現がしっくりくるバネッサのお母さんが印象的です。
アドバイスを送ったり励ましたりしながらも、決して強要はせずに「~したらどう?」「~が、よくはないかしら」などと提案してくれ、「おまえのさびしい気持ちは、よくわかるわ。バネッサ」となぐさめてくれるお母さんなのです。
娘は、どちらかと言うとバネッサのように慎重派であると感じていたので、この親子のやり取りが私の胸にじーんと染み渡っていったのを覚えています。
入学前にも、入学してからも、親子で読めるおすすめの1冊です。
運動が苦手なプーの物語
2冊目は、『こぶたのプーと青いはた』です。
◆『こぶたのプーと青いはた』
作:カーラ・スティーブンズ
絵:レイニイ・ベネット
訳:代田 昇
童話館出版(2001年)
学校が大好きなこぶたのプーですが、ただひとつだけ嫌いなことがあります。
それは、月曜日と水曜日と金曜日にある体育の授業でした。運動が上手にできないから嫌いなのです。
ある日、体育の時間にチームに分かれて『はたとりきょうそう』をすることになりました。
初めは「自分のじんちにのこっていれば、だれにもつかまらないな」と考えたプーでしたが…
というお話です。
苦手な授業って辛くて嫌いになりますよね。
チーム分けでどちらからも自分選んでもらえないプーの気持ちを考えると胸が痛くなります。
でも、メンバーの提案したある作戦と、最後のひと言。
「へいきよ。だって、これはあそびなんだから」
人を動かす言葉って、ほんの小さなひと言なのだなと痛感します。
プーの姿に勇気をもらえる物語、こちらも入学前後におすすめです。
楽しく幸せに生きることが大事
3冊目は、『バーバパパのがっこう』です。
◆『バーバパパのがっこう』
作:アネット=チゾン , タラス=テイラー
訳:山下 明生
講談社(1976年)
おなじみ「バーバパパシリーズ」のうちの1冊です。
バーバパパの家族に、ふたごの友だちができました。
初登校の日、学校へ送って行ったバーバパパたちはびっくり。
なぜなら、生徒たちが大騒ぎをして落ち着かないので、先生たちが困っているのです。
そこで、バーバパパたちが気付いたのは…
というお話です。
読むと、カラフルな絵と夢のある物語に導かれて、頭の中が柔らかくなります。
こんな気持ちで子育てしたいな、こんな風に勉強に誘いたいな、と大人の方が深呼吸できる絵本です。
「だけど、なによりも すばらしいのは、みんな、みんな、たのしく しあわせに やって いると いう ことです。」の一文に、全ての思いが込められているような気がしました。



