久しぶりのお店屋さんごっこ
先日、我が家に「ぎゅうぎゅう屋さん」がオープンしました。
何のお店かというと、心のこもったハグを提供してくれるお店です。

お店屋さんごっこをする子どもたちにとって、何屋さんをやるかはもちろん大事なテーマなのですが、それと同じくらい重要なのが、お金のやり取り。
おもちゃのお金やレシートを使って、楽しそうに遊びます。
価格表もありました。
夫と私にも声がかかり、お店に行ってみました。
カード支払いもできるそうです。いいですね。

1回ぎゅう、100円
2回ぎゅう、1,000円
3回ぎゅう、2,000円…?
おや? 悪徳商法なのでしょうか。
夫から指摘が入ります。
「『1回ぎゅう100円』を10回してもらったら1,000円になるよ。『3回ぎゅう2,000円』を選ぶと損をしてしまうよね。」
あ、うん、そうだね…と出鼻を挫かれ、渋々新しい価格表を作るふたり。
「回数が増えるほど、お得になるのがいいよね」と細部にこだわる夫からのアドバイスを受けて、新たに出来上がったのがこちらの価格表。
急いで書いたのがよくわかる!
早く遊びたい!

1回、100円
2回、1,000円
3回、2,000円
4回、10,000円(!)
5回、300円(?!)
6回、200円(!!!)
7回、20円(…)
8回、10円「『げきやす!』の文字」(?)
9回、5,000円(??)
10回、500円(?!)
Oh…! 早くお店屋さんごっこをやりたい気持ちが突き抜けて、もはや価格設定なんてどうでもいいふたり。
わかります、その気持ち。細かいことは今はいいのですよね。
とりあえず8回10円をオーダーして、帰りには無料の「オキシトシン・チケット」まで頂いて、幸せな気持ちでお店を出ました。
疲れた体に染み渡る、ぎゅうぎゅう屋さんのハグサービス。
また頃合いを見計らって開店してほしいです。
きょうだいっていいな
楽しそうにキャッキャッと笑い合うふたりを見ていて、自分が子どもの頃、果たしてきょうだいたちとこんなに仲良く遊んでいたのだろうかと振り返ります。
よく思い出せないのですが、娘と息子ほどではなかったのでは?
***
私は3人きょうだいの真ん中として育ちました。
兄は第一子として、また男の子として、特に母から大切にされていました。
妹は典型的な末っ子タイプで、何をしてもかわいがられ、自分のペースを守って穏やかに生きているように見えました。
中途半端に器用な私は「自分でやりなさい」と放っておかれ、やれば次を求められ、兄と対立すれば「年下なのだからわきまえなさい」、妹と喧嘩をすれば「お姉ちゃんなのだから我慢しなさい」と言われて、居場所がないような落ち着かない気持ちで過ごしました。
兄は求められなかったことを私には求められることが辛く、私に許されなかったことが許される妹に驚き、次第にきょうだいに対する思いは複雑なものに変わっていきました。
***
今、子育てをしている私は、娘と息子が自分自身やお互いのことを大切に思うことができるように、また娘も息子も同じように私たちから愛されていることを感じることができるように関わっていきたいと考えています。
子どもたちが、自宅やキャンプ先でふたり仲良く遊んでいるのを見ると、初めは「娘ひとりで充分」なんて思っていたけれど、息子が生まれてきてくれて本当によかったと思います。
もしかすると、「ひとりで充分」の気持ちの裏には、きょうだいを育てることを恐れる気持ちがあったのかもしれません。

協力することや、思いやること、主張すること、譲ること、相手の気持ちを想像すること、提案したり誘ったりすること、依頼のしかた、仲直りのしかた、励ます方法、大切に思う気持ちの伝え方、距離感、タイミング…
親から伝えるだけでは限界がありそうなコミュケーション術を、特別な距離感で育み合っているふたりはとても眩しく、その存在をありがたく思うと同時に、特等席で見ることができている自分のことを大変な幸せ者だと感じています。
ふたりが仲良くしている時に「きょうだいっていいね」と声をかけると、ふたりとも「うん! きょうだいっていいね!」と見つめ合います。
美しい瞬間。それを聞くといつも泣きたい気持ちになる。
これからも、ふたりがそう思って過ごしてくれることを願っています。



