キャンプの夜の睡眠の質
不規則な睡眠生活について過去の記事でお話ししたことがありますが、昔から質の高い睡眠と縁がなく、どうせ布団の上でさえぐっすり眠れないのだからと、床の上でも、枕がなくても、他人の家の押し入れの中でも、机につっぷしてでも寝てきました。
キャンプを始めた時も、キャンプなんて不自由を楽しみに出かけるもの、多少の寝心地の悪さなんて気にしないと思っていました。
対する夫は、気に入ったギアを集めていきたいタイプ。
最初から、小さな子どもを連れて行くのだから少しでも快適に整えたいと言っていました。
冬はもちろん、2ルームのテントでお座敷スタイル。当時まだ2歳だった息子には、リビングスぺースの床に座れることは必須条件でした。おかげで、着替えやおむつ替え、そして食事の時間も快適に過ごせました。
そんな夫がテントの寝室に選んだのは、エアマット。
庭で遊ぶプールのように、空気を入れて膨らませて使用します。
キャンプギアは、使う人が使いたいものを選べばそれでよいので、万人に共通する正解はないと思うのですが、特に寝室環境は好みが分かれるようです。
例えば、このエアマットは空気の層がたっぷりあるため、地面の状態が悪くても拾わないし、空気を抜けば小さくなって携行性にも優れています。
しかし、中の空気が流動的なので、一緒に寝ている人の寝返りが気になる人や独特のキュッキュッという音が苦手な人には向いていません。
私は気にならなかったので、快適に使用していました。
しかもその頃の私は既に健康生活を手に入れ、外で日の光を浴びて日中身体を動かし、夜は疲れてぐっすり眠るという生活を実現していたので、むしろエアマットは寝心地がいいものとして認識していました。
コロナ禍の自粛期間中には、少しでもキャンプ気分を味わおうと、家の中にエアマットを広げて、子どもたちと一緒にお昼寝を楽しんだことも。
ただ、ひとつだけ心配事がありました。
それは、まだ幼い子どもたちが、このエアマットを「トランポリン」だと勘違いしていたことです。
キャンプ場でも、家でも、このエアマットはトランポリンとして扱われました。
膨らませたら最後、ひたすらこの上で小さな体を弾ませていました。
エアマット、遂に寿命を迎える
それでもさすがはエアマット。
びくともせずにこの苦行に耐え続け、長らく子どもたちを楽しませてくれていましたが、キャンプを始めてから3度目の春が終わろうとしたある日のこと…
ボン! という爆発音と共に、エアマットの一部分がポッコリ膨れ上がりました。
最初は何が起こったのかわかりませんでしたが、膨らんだ部分を見て全てを悟りました。遂にその日がやってきたのだと。
しかし、その部分が幸いにも娘が寝る列の足元に位置し、眠れないわけではなかったので使用を続行しました。
空気は漏れておらず、マットの中の一部屋の壁が破れた状態のようでした。
どうやら致命傷には至らなかったもよう。
その後も何回かのキャンプで活躍していましたが、2度目の破裂(前回のすぐ横の部分)、3度目の破裂(少し離れた部分)を経たある朝、起きたらペシャンコになった哀れな姿を見ることになりました。
空気の入らないエアマットなんて、ただの厚めのビニールシート。
どうりで、昨夜は寝心地が良くなかったわけだ。腰も痛い。
ちょうどゴールデンウィークが終わった頃で、そろそろ夏のテントに移行しようかと考えていた時期でした。
少しでも長く2ルームテントを使いたい寒がりな私と、楽に建てられるシングルウォールに早く移行したい暑がりな夫。
このタイミングでのエアマットの終了により、次のキャンプは必然的に夏テントが採用されることになりました。(このエアマットは冬の2ルーム用で、夏テントでは使用していませんでした。)
最初の爆発音の時から、時限爆弾装置は動き始めていたのです。
それを見て見ぬふりをしながら数回酷使し、心のどこかでは「この冬を乗り越えてくれれば、夏テントになるから…!」と思っている卑怯な自分もいました。
それでも、また秋が来る頃には2ルームに戻すのだから、夏のうちに新しいマットを選定しておかなければいけません。
そうして我が家から、トランポリン、もといエアマットは卒業していったのです。