【娘のピアノ・息子のピアノ】毎日の練習が実を結ぶ瞬間

子どもたちが、ピアノを習っています。
近所に、ご自宅で教室を開いている先生がいらっしゃるので、週に一度レッスンに通っています。

小さな頃から歌や音楽が大好きな娘が、自分で演奏できたら楽しいのではと思って始めました。
同じように自宅で教室を開いている先生や、グループレッスンを行っている教室などをいくつか見学する中で、今の先生とご縁がありました。

グループレッスンだと不安がって私から離れなかった娘が、この教室では楽しそうに、寛いで音楽に身を任せている姿を見たのと、本人が「また行きたい」と言ったのが入会の決め手です。

娘がピアノを習い始めた時に作ったレッスンバッグ。今は息子が使っています。だいぶ年季が入ってきました。

下の子を連れての習い事は大変でした

娘のレッスンには、当時まだ赤ちゃんの息子を連れて行っていたのですが、息子が1歳を過ぎたあたりから動きが激しくなってきて、レッスンの邪魔になってしまうことが度々ありました。
平日の練習すらも思うようにできず、その頃は、ふたり育児の大変さにくじけそうになりながらも、何とか踏ん張り格闘する日々が続いていました。

娘は構ってほしい気持ちを上手く表現できず、愛情不足のようになっていて苦しそうだし、息子は息子で文字通り一瞬たりとも目が離せない。
あぁ、もうひとり自分がいたらなぁ! と何度願ったことでしょう。

時にはピアノの時間だけ息子を実家で預かってもらったり、レッスン開始直前に帰宅した夫に、バタバタ息子のお世話をバトンタッチしたりと、綱渡りのようにして乗り切りました。

夫に息子をお願いできた時には、普段の生活でたくさん我慢している娘とのふたりの時間を大切にしようと思い、帰りに寄り道をしてお茶を飲んだり、息子はまだ食べることのできないチョコレートをこっそりふたりで食べたりしてから帰宅していました。
娘も、その短い時間を楽しみにしてくれているようでした。

さすがに3歳を迎えると息子も落ち着いて座っていられるようになり、本を読んだり、お絵描きをしたりしながら娘のレッスンを静かに待つようになりました。

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そして昨年秋、遂に息子からの申し出がありました。

「ぼくも、ピアノを習ってみたいな。」

体を動かすことが大好きで、じっとしてられず、外に出たがる息子ですが、毎週娘のレッスンについていくうちに、どうやらピアノに興味を持ったようです。

息子のワークブック。ト音記号とヘ音記号の練習。

「〇〇ちゃん(娘)が弾いていて、かっこいいなと思ったの。」とのことで、「自分で先生におはなしするね!」と早速次のレッスンの時に、自ら先生に申し込んでいました。
さすが、仕事が早いですね。

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そして、ピアノでもタイプの違う娘と息子。
弾き方もやっぱりそれぞれに特徴があって、毎日興味深くそれぞれの練習を見ています。

「フォルテ」よりも「ピアノ」で弾くのが得意な娘。
しっとりとした雰囲気作りが上手で、いつも曲の終わり方が美しい。

エネルギッシュな音を出せる息子。
譜読みが驚くほど速く、物怖じせずに両手で弾き始める。

どちらの演奏も素敵です。

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レッスンには、和音を耳で覚える訓練もあり、息子は一生懸命耳を澄ませて音を覚えています。
色のついたカードを数枚使いながら、最初は和音を色で覚えて、習得したら次は音の名前で言えるように訓練します。
(ドミソは赤、ファラドは緑など)

先生がおっしゃるには、「本人が好きなものを色カードに貼ると、その名前でよく覚えますよ!」とのことだったので、娘と息子のカードにはそれぞれの好きなものが貼ってあります。

娘がこの訓練を始めた時は、ディズニープリンセスが娘のブームだったので、それぞれの色のイメージに合うプリンセスの絵をカードに貼って覚えました。
それらはもう音の名前で言えるようになり、今は更に難易度の高い和音を加えて訓練しています。そのシリーズには、訓練開始時にブームだったポケモンのキャラクターを貼っています。

一方、息子の現在のブームは昆虫。
昆虫の絵か写真を貼ってみようか。うーん、ちょっとリアルすぎる?
せっかくなのでおしゃれにしてみたいなと思い、エリックカール風に工作してみました。

エリックカールの真似をして、着色・切り貼りした和音カード。

実際は昆虫の名前が複雑すぎて、ややこしい。
和音を聴いた後に、昆虫の長い名前を思い出す作業が加わってうまくいかず…息子は今、まさかの「シンプルに色名」で和音を覚えています。

昆虫を貼った意味!

私の自己満足でした。

訓練のたまもの

ところで先日、娘がピアノの上に置いてある楽譜を取ろうとした際に、手がすべって楽譜が鍵盤に落ちてしまったことがありました。

その時、ちょうど「ラ」の鍵盤にあたり、音が鳴りました。

すると娘が「あ、今の、(竜とそばかすの姫の)ベルの曲の最初の音だったね」と言ったのです。
確かにその曲は、ポンっと途切れたような音で始まり、強さや弾き方もたった今鳴った音に似ていました。

しかし私の耳は「移動ド」仕様のため、自分でその曲を歌おうとすると確かに最初の音は「ラ」なのですが、正確な「調」がわかりません。(明るい曲を聴くと、頭の中で自動的にハ長調に置き換えてしまう。)
つまり、曲の最初の音が本当に「ラ」なのか、音を合わせてみないと判断ができないのです。
説明が大変ややこしくてすみません。

そこで件の曲を再生しながらピアノを弾いてみると、本当に最初の音は「ラ」でした。
突然鳴った、脈略のない音でもわかるってすごいなぁ! これが絶対音感のなのかと感動しました。

毎日の練習が実っている。
学校が終わったら学童に通って帰宅し、疲れた体でピアノの練習をしているのを、毎日ちゃんと見ています。本当によくがんばっていると思います。

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息子がピアノを始めてから、娘にもいい影響が出てきているようです。
これまでは促されないと練習を始めませんでしたが、息子が毎日練習したがるので、娘も自動的に毎日ピアノの前に座ります。

また、娘が息子に指使いを教えてあげる姿なども時々見られ、頼もしい限りです。

前回の練習時に順番が後だった方が、次回の練習は先に。どちらが後だったか、椅子の高さで判断します。

息子は、自分から「習いたい」と言って始めたというのもあり、ピアノが楽しくて毎日弾いていたい様子。

しかし今、娘にとってはピアノよりも本の方が魅力的。
ついつい本に引き寄せられてしまいます。

そこを息子が、娘の練習曲を耳で覚えて弾こうとしたり、学校で音楽の時間に弾いたという曲を教わりたがったりして、それとなく娘をピアノに誘います。
息子には娘への憧れの気持ちもあるようです。

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先日は、パソコンのキーボードのことを「パソコンの鍵盤」と表現していました。
思わず夫と顔を見合わせて忍び笑い。

ピアノという共通項ができて、ふたりの間にもまた新しい世界が広がり始めました。
音楽をたくさん楽しんでください。